- 自分の会社に限って不正は無いと思っていますが、報道などを見ると心配です。実際のところ、どのような状況なのでしょうか。
- 発覚していないだけで、至る所で起きています。世の中では頻発していますが、公表されるのは上場企業などのごく一部だけです。初めて不正が発覚して甚大な損害を被る会社が後を絶ちません。
- 不正をするのは、その人自身に問題があるのであって、会社としてはどうしようもないのではないしょうか。
- 不正実行者のほとんどは真面目でごく普通の社員です。最初から不正を行う意図を持って入社する人はほぼ皆無です。人を狂わせるのは、会社の内部環境にあります。会社内部に張り巡らされた「不正トラップ(罠)」が大きな原因です。
- 毎年利益を計上しており多少の不正が起きても利益で吸収できるため、表立った不正対策はいらないと考えていますが、ダメでしょうか。
- 中小企業であれば、大きな不正が起きればあっという間に倒産します。不正の規模を予測することは不可能です。発覚した時には預金のほとんどが横領されていて、すでに資金繰りに行き詰まり倒産寸前だったということがよくあります。
- 企業不正の手口は複雑だから発見するのは難しいのではないでしょうか。
- 企業不正のほとんど(9割方)は単純な手口です。不正発見の技術(3種の神器と呼ぶ)さえ知っていれば、誰でも発見することが可能です。
- 人は動機が無ければ不正をしないと思っていますが、その動機については企業側ではどうしようもないのではないでしょうか。
- 企業不正に関しては往々にして、動機は後から付け加えられます。「自由になる(簡単に横領できる)お金が目の前にあったからギャンブルや愛人につぎ込んでしまった」と言うケースが非常に多いのです。
- 当社はしっかりとした社内ルールがあるから不正は起こらないと思っても良いでしょうか。
- 不正が起きるのはルールが無いからではなく、ルールが無視されるからです。形式だけ整えても実際には誰も守っていなかったというケースがほとんどです。いわゆるコンプライアンス・内部統制の限界を言われる現象です。
- 不正対策には膨大はコストがかかるのではないでしょうか。
- 本当の不正対策はコストがゼロです。それは企業風土、組織文化を変えることだからです。「對馬式ハイブリッド管理会計」と「短期不正調査、財務調査」が会社の風土・文化を根本的に変革します。
- 不正対策で社内ルールを厳格にすると企業活動に支障がでるのではないでしょうか。
- 本当の不正対策は収益と規律を両立させます。私はこれを「ハイブリッド型マネジメント」と呼んでいます。世界に冠たる優良企業は必ずと言ってよいほど、この仕組みをマネジメントに組み込んでいます。
- 不正対策は従業員のやる気を失わせるのではないでしょうか。
- 本当の不正対策は従業員のやる気(モチベーション)を利用します。「對馬式ハイブリッド管理会計」がそれを可能にします。